📦 再発防止策の立て方|「確認します」で終わらせない!現場で効く対策ステップとコツ

再発防止策の立て方を紹介する記事のアイキャッチ画像。「これは効く!」と言わせる再発防止策の立て方というタイトルとチェックリストのアイコンが描かれている。 📦品質管理

こんにちは!向上 条です。

「この不良、なんとかしといて」
「再発防止策を立てて報告して」
──そう言われても、なかなか良い対策が思いつかない…。

💬「とりあえず対策を書いたけど、これで本当に再発しないのか不安…」
💬「上司に“これじゃ不十分だ”って突き返された…」
💬「対策案を出したけど、現場での運用が無理すぎて、続かない…」

こういった悩み、現場では本当によくあると思います。

特にQC活動や不良対策に関わるようになると、**「形だけじゃなく、本当に効果のある対策を出せ」**と求められることが増えてきます。

でも大丈夫!
この記事では、そんな不安を抱えるあなたのために

✅ 再発防止策とはそもそも何か?
✅ 実際に使えるステップと考え方
✅ よくあるNG例とその回避法
✅ 顧客や上司が納得する「効果的な対策」の伝え方

を、わかりやすく解説します。

品質に関わる人なら絶対に知っておきたい再発防止の基本。
「これならいける!」と自信を持って提出できる対策を、いっしょに考えていきましょう!

  1. ✅ 再発防止策とは?基本の考え方を押さえよう
    1. 🔧 再発防止策=原因を物理的に潰す
    2. 📌 実行可能な対策を立てることも重要
  2. ⚙️ 再発防止策の進め方|7つのステップで「効く対策」を!
    1. ① 現物を確認する(現場・現物・現実)
    2. ② 原因を洗い出す(4M視点で)
    3. ③ 対策の立案・実施
    4. ④ 報告・承認
    5. ⑤ 標準化・横展開
    6. ⑥ 教育・訓練
    7. ⑦ 日常の管理・フォロー
  3. ⚠️ よくある間違い・失敗例|“対策を立てたのに再発”を防ぐには?
    1. ❌ 1. 「もう気をつけるから大丈夫!」は一番あてにならない
    2. ❌ 2. 再発防止と是正処置を混同している
    3. ❌ 3. 推測で「なぜなぜ分析」している
    4. ❌ 4. 対策が「継続できない」「実行できない」
  4. ✅ 上手に再発防止策を進めるための“5つの着眼点”
    1. 1. 再発防止策は「実行されてこそ意味がある」
    2. 2. 今日の不良は今日のうちに対応する
    3. 3. 全員が「本当に必要な対策」だと納得しているか
    4. 4. 本質は「見張ること」ではなく「仕組みを変えること」
    5. 5. 対策は“続く”ことが大前提
  5. 🗣 上司や顧客に“納得される”再発防止策の書き方
    1. ✅ キーワードは「〇〇したら××が起きる状態にした」
    2. ⚠ 「~しないように注意します」はNG!
  6. ✅ まとめ|再発防止策の基本は「仕組み」で防ぐこと!
    1. 🔧 再発防止策の基本
    2. 📌 実行しやすく、伝わりやすい一文に!
    3. 🛠 改善の鉄則
    4. 🎯 再発防止は、自分の未来を守ること!

✅ 再発防止策とは?基本の考え方を押さえよう

再発防止策とは、**「同じミスや不良を繰り返さないための“根本的な対策”」**のことです。

「とりあえず確認します」「気を付けます」といった表面的な対策では、またすぐに同じ問題が発生してしまいます。

そこで重要なのが、“再発しない仕組みをつくる”こと。


🔧 再発防止策=原因を物理的に潰す

たとえば、こんな対策が「物理的に再発しない」再発防止策です。

  • 部品の向きを間違えないように、治具を変更する
  • 抜け防止のため、センサーを取り付ける
  • 入力ミスが起きないように、チェックシートの形式を変更する

こうした“物理的にミスが起きにくくなる工夫”が、最も効果的な再発防止策です。

再発防止策の比較図。左側に「確認する・気をつける」などのよくある対策、右側に「仕組みを変える」などの効果的な対策。下部には「人の注意に頼る対策は再発の可能性大!仕組みで防ぐのが鉄則」と注意書き。
よくある再発防止策と効果的な対策を比較した図。人の注意に頼る対策では再発の可能性が高く、仕組みで防ぐのが鉄則。

📌 実行可能な対策を立てることも重要

現場によっては、すぐに完璧な対策を導入するのが難しいケースもあります。
そんな時は、まずは現実的に実行できる方法を選び、段階的に改善していくことがポイントです。

  • すぐに設備変更ができなければ、一時的に2人確認を導入する
  • 対策を形だけで終わらせず、現場メンバー全員に内容を共有・理解してもらい、実際に運用できるようにする

無理なく続けられる形にすることが、持続可能な改善への第一歩です。


📢 再発防止策は、提出するために考えるものではありません。
形式的な対策ではすぐに再発し、結果的に自分の首を絞めることになりかねません。

「どうすれば同じことが二度と起きないか」
それを真剣に考え、実効性のある、効果的な対策を立てることが本質です!

⚙️ 再発防止策の進め方|7つのステップで「効く対策」を!

再発防止策は、ただの思いつきや感覚ではなく、手順を踏んで考えることが大切です。
以下のステップを意識すれば、現場でも「これは効果的だ!」と思える対策が作れます。


① 現物を確認する(現場・現物・現実)

まずは現場に行き、実際のもの(現物)を確認するところからスタート。

  • どんな作業環境だったか?
  • どの手順で作業していたか?
  • 実際のモノにどんな異常があったのか?

📌 現物を見ずに机上だけで対策を考えるのはNG!
現場を見ることで、思い込みや想像で判断するミスを防げます。


② 原因を洗い出す(4M視点で)

次に、なぜ問題が起きたのかを関係者で話し合って洗い出します。

ポイントは、**4M(Man・Machine・Material・Method)**を軸に漏れなくチェックすること!

要素チェックポイント
Man(人)スキル・慣れ・思い込み・教育不足など
Machine(設備)故障・設定ミス・不具合など
Material(材料)不良品の混入・規格外の素材など
Method(方法)手順書の不備・確認漏れ・やり方の違いなど
原因分析を4Mに分類する図。Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)の4つに分けて「なぜ?」を考えるフレームワークを解説している。
再発防止策の基本!「なぜ?」を4M(人・機械・材料・方法)に分けて考えると、原因が見つけやすくなります。

🔍 また、「初回不良」か「再発不良」かでも考え方が変わります。
特に再発不良の場合、なぜ以前の対策が機能しなかったのか? にも注目しましょう。


③ 対策の立案・実施

原因が明らかになったら、それを防ぐための**「再発しない対策」**を立てます。
重要なのは…

  • 物理的に再発しない仕組みか?
  • 作業者に依存しない仕組みか?
  • 実行可能な内容か?

もしすぐに対応できない場合は、**暫定対策(例:チェック強化)と恒久対策(例:設備改善)**をセットで立てると効果的です。


④ 報告・承認

考えた対策は、上司や関係者に会議などで報告・説明し、合意を得るようにしましょう。
この段階で「もっといい方法は?」とフィードバックをもらえることもあります。


⑤ 標準化・横展開

良い対策ができたら、それを標準手順に落とし込みましょう。

  • 作業手順書を更新
  • 標準作業を見直し
  • 他の類似工程にも展開(横展開)

📌 対策は“その場限り”にしないことが大切です!


⑥ 教育・訓練

新しい手順やルールは、作業者にしっかり教育・訓練することが重要です。

  • 繰り返しミスをする人には個別のフォロー
  • 教育記録や訓練履歴を残すと管理がしやすい!

⑦ 日常の管理・フォロー

せっかくの対策も、日々守られていなければ意味がありません。

  • 実作業の確認
  • 実施状況をチェック
  • 良くできていればしっかり「褒める」ことも大事!

📌 管理者やリーダーの**「見に行く」「声をかける」**が継続の鍵!

⚠️ よくある間違い・失敗例|“対策を立てたのに再発”を防ぐには?

せっかく再発防止策を立てたのに…
「結局また同じ不良が起きた…」
ということ、ありませんか?

ここでは、ありがちな失敗パターンとその理由を紹介します!


❌ 1. 「もう気をつけるから大丈夫!」は一番あてにならない

不良が発生した直後は、
「もう二度とこんなこと起こさないようにします!」と強く思うものです。

でも、時間が経てばその記憶も意識も薄れてしまうのが人間です。

📌 “気をつける” “意識する”では再発は防げません。
根本的にミスを防ぐ仕組みをつくることが重要です。


❌ 2. 再発防止と是正処置を混同している

是正処置=一時的な応急対応
再発防止=二度と同じことが起きない仕組みづくり

たとえば…

  • 是正処置:「検査員が見逃したので、再検査しました」
  • 再発防止:「見逃しが起きないよう検査工程を2人でクロスチェックに変更した」

📌 顧客や上司が求めているのは再発しない仕組みです!


❌ 3. 推測で「なぜなぜ分析」している

「たぶん〇〇だったと思う」
「おそらく△△が原因かと…」

…このように、現場に行かず“なんとなく”で原因を決めてしまうのは非常に危険です。

そこで意識したいのが 三現主義(現場・現物・現実)

📌 三現主義とは?

  • 現場に行って
  • 現物(実際の不良品や設備)を見て
  • 現実(実際に何が起きたか)を把握する

この3つを徹底することで、事実にもとづく正確な原因特定が可能になります。

三現主義の図解:現場=実際の現場で確認、現物=不具合のあった製品や部品を見る、現実=事実を客観的に把握。現場に行かずにパソコンの前だけで考えても効果的な対策は出せないことを示している。
「三現主義」って?対策を考えるときは“現場・現物・現実”を確認しよう!

再発防止策は「真の原因」に対するものでなければ効果がありません!
机上の空論にならないよう、まずは現場をしっかり確認しましょう。


❌ 4. 対策が「継続できない」「実行できない」

  • その場では良さそうに見えるけど、現実的に無理な対策
  • 曖昧で、結局誰も実行しない
  • 一度やって満足して継続されない

📌 対策には「実行可能性」「継続性」が欠かせません。
理想論ではなく、実際に“やれる・続けられる”対策を選びましょう。

✅ 上手に再発防止策を進めるための“5つの着眼点”

再発防止策を立てたはずなのに、
「結局また同じ不良が出た…」
そんなこと、ありませんか?

それは、“原因は分かっていたけど、対策の詰めが甘かった”ケースが多いです。
ここでは、実行フェーズで注意すべき具体ポイントを整理しておきましょう。

1. 再発防止策は「実行されてこそ意味がある」

どれだけ完璧な計画でも、やらなければゼロ。
現場が無理なく動けるレベルになっているかを確認しましょう。

2. 今日の不良は今日のうちに対応する

時間が経つほど記憶は曖昧になります。
現場の状況、作業環境、作業者の記憶…
“新鮮なうちに”原因を探って“早めに”手を打つことが、再発を防ぐ最大のポイントです。

3. 全員が「本当に必要な対策」だと納得しているか

関係者の“腹落ち”がないままスタートすると、
「やらされ感」で続かない or 手を抜かれることも…。
対策の背景や目的を共有するミーティングを挟むのが効果的です。

4. 本質は「見張ること」ではなく「仕組みを変えること」

前セクションで述べたように、
✅ チェック項目を増やす
✅ 確認作業を増やす
…だけでは不十分。
この章では、「本当に仕組みを変えるには?」に注目しましょう。

5. 対策は“続く”ことが大前提

その日限りの気合や注意喚起では、1ヶ月後に消えてしまいます。

継続性を担保する方法:

  • 点検・記録などを「業務フローに組み込む」
  • 教育・訓練を定期化
  • 振り返りタイミングを設定(例:月初に再発チェック)

🗣 上司や顧客に“納得される”再発防止策の書き方

「この対策、本当に効くの?」「また同じことが起きるんじゃないの?」
そんな上司や顧客からの不安の声を、“一文”で払拭できる表現があります。

✅ キーワードは「〇〇したら××が起きる状態にした」

たとえば──
📌 「逆向きにセットしようとすると、金型が閉じないようにしました」
📌 「手順を忘れると機械がスタートしない設計にしました」
📌 「同じ間違いが起きた場合は、アラームが鳴ってラインが止まるようにしました」

このように、「動作・行動に対して、必ず“仕組み”が働く」ことが伝わる表現にすると、
「お、それは再発しなさそうだな!」と納得感が一気に高まります。

⚠ 「~しないように注意します」はNG!

逆に、
❌「確認を強化しました」
❌「今後は気を付けるように周知しました」
…といった“気持ち・行動ベース”の対策は、信頼性に欠けます。

大事なのは、「人の意識」に頼らずに防ぐ仕組み
“仕組みで止める or 防ぐ”という考え方が、再発防止の基本です。

📌 「~が起きたら~になるようにした」
このテンプレを意識するだけで、報告書や報告会での説得力が大きく変わります!

✅ まとめ|再発防止策の基本は「仕組み」で防ぐこと!

不良をゼロにするのは難しくても、**「同じ不良を繰り返さない」**ことは可能です。
その鍵となるのが、再発防止策の考え方

もう一度、ポイントを振り返りましょう。


🔧 再発防止策の基本

  • 原因と対策はセット!
  • 根本的な原因を見極める
  • 「確認する」「気をつける」で終わらせない
  • 物理的に再発しない仕組み化を目指す
  • 続けられる内容にする

📌 実行しやすく、伝わりやすい一文に!

「〇〇したら××が起きるようにした」
→ これだけで、上司や顧客への説得力が格段にUPします!


🛠 改善の鉄則

  • 今日出た不良は、今日対策を始める
  • 三現主義(現場・現物・現実)を大切に
  • 対策を立てて終わりではなく、継続と確認がカギ!

🎯 再発防止は、自分の未来を守ること!

対策は形式的な報告ではなく、**“未来の自分や仲間を守るためのアクション”**です。
「やっておいてよかった」と思えるような改善に、ぜひ取り組んでいきましょう!

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